2008年 05月 10日
日めくり万葉集(言葉の面白さ) |
相変わらず毎朝テレビで「日めくり万葉集」を
楽しんでいるが、万葉人の季節や自然に寄せる
情感には改めて感銘するものがある。また、日本語
の言葉遊びの巧みさにも感心する。
最近紹介されたものは、天武天皇の発願寺である
薬師寺の安田管主が選者となった天武天皇の歌で
「淑(よ)き人の 良しとよく見て 良しと言ひし
吉野よく見よ 良き人よく見」
天武天皇 巻1. 27
「昔のよい人が 良いところだと よく見て言った
この吉野を よく見なさい 今の良き人たちよ」 と
昔の良き人(天武天皇と皇后)が、壬申の乱の時
吉野で過ごした思い出の地を 自分たちの子供たち
に 兄弟争いをせず、仲良くして欲しいとの願いを
かけて詠った歌だそうだ。
「よし」が8回も出てきて印象深いものにしている点が
面白い。これも日本語のもつ響きの素晴らしさであろう。
言葉遊びの面白さを万葉集の中に見つけた田辺聖子さん
が選者として選んだ次の歌も大変面白く、日本語の持つ
楽しさを存分に表現しているので、追加して紹介しておこう。
「来むと言ふも 来ぬ時あるを 来じと言ふを
来ぬとは待たじ 来じと言ふものを」
大友坂上郎女 巻4. 527
「来るといっても来ないときがあるのに、来ないというのに
来るのを待つとは 待つまいと思っても待たずにはおれない」
と自虐的な自嘲の歌として言葉遊びの上手な、響きも洒落た
歌で、こんな面白い歌が万葉集ににあることは大変楽しいと
田辺聖子さんは述べている。
日本語の言霊を引き出し、今に伝えている万葉集は本当に
素晴らし日本人の遺産ですね。
楽しんでいるが、万葉人の季節や自然に寄せる
情感には改めて感銘するものがある。また、日本語
の言葉遊びの巧みさにも感心する。
最近紹介されたものは、天武天皇の発願寺である
薬師寺の安田管主が選者となった天武天皇の歌で
「淑(よ)き人の 良しとよく見て 良しと言ひし
吉野よく見よ 良き人よく見」
天武天皇 巻1. 27
「昔のよい人が 良いところだと よく見て言った
この吉野を よく見なさい 今の良き人たちよ」 と
昔の良き人(天武天皇と皇后)が、壬申の乱の時
吉野で過ごした思い出の地を 自分たちの子供たち
に 兄弟争いをせず、仲良くして欲しいとの願いを
かけて詠った歌だそうだ。
「よし」が8回も出てきて印象深いものにしている点が
面白い。これも日本語のもつ響きの素晴らしさであろう。
言葉遊びの面白さを万葉集の中に見つけた田辺聖子さん
が選者として選んだ次の歌も大変面白く、日本語の持つ
楽しさを存分に表現しているので、追加して紹介しておこう。
「来むと言ふも 来ぬ時あるを 来じと言ふを
来ぬとは待たじ 来じと言ふものを」
大友坂上郎女 巻4. 527
「来るといっても来ないときがあるのに、来ないというのに
来るのを待つとは 待つまいと思っても待たずにはおれない」
と自虐的な自嘲の歌として言葉遊びの上手な、響きも洒落た
歌で、こんな面白い歌が万葉集ににあることは大変楽しいと
田辺聖子さんは述べている。
日本語の言霊を引き出し、今に伝えている万葉集は本当に
素晴らし日本人の遺産ですね。
by k-kazu3
| 2008-05-10 17:53
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Comments(1)